いつまでも自分の歯で、“おいしく”生きる
オオニシ歯科では弱った歯ぐきや口臭などに効果的な岡山大学開発「つまようじ法ブラッシング」のアドバイス、サポートを行っています。
1日1回しっかり歯ブラシができれば、歯周病は予防できます!
神様からタダで授かった自分の歯がナンバー1です。歯ぎしりがひどく、2本歯が割れてインプラントになってしまった私(大西)の実体験です。
歯ブラシの合宿セミナーに参加したり、海外セミナーなどにも色々参加しましたが、自分ができないのに患者さんに押しつけるわけにはいきません。岡山大学時代に学んで実践した「つまようじ法歯ブラシ」がメインです。
最近では2016年に世界的な歯周病の大家であるアメリカのH.Takei Dr.から教示されたラバーチップもサブとしておすすめしています。
第34回日本顎咬合学会にて、
H. Takei先生と(2016)
『つまようじ法』の詳しい書き方や歯周病のことについて分かりやすくまとめました。ぜひ読んでみてください!
オオニシ歯科では歯科開業以来、歯周病治療に最も力を入れています。そこでおすすめさせていただいているのが、「つまようじ法」というものです。ここで少し、「つまようじ法」についてご紹介します。
院内勉強会(2018.12.29)
歯医者さんがおすすめする、つまようじ法
日本では成人の約85%が「歯周病」といわれているのをご存じですか?まさに国民病と呼んでいいほどですが、意外と症状が自覚されにくいのも特徴です。「サイレント・ディジーズ」(静かな病気)といわれるゆえんです。歯肉の腫れなどの症状はすでに20歳代から始まることも多く、年齢を重ねるにつれて進み、やがて歯を失う原因ともなります。
しかし、歯周病の治療とメンテナンスによって、失う歯の数は1/3以下にできるといわれています。80歳になっても自分の歯を20本以上保とうという「8020(ハチマル・ニイマル)運動」においても、歯周病対策は大きな改善ポイントといえるでしょう。
※1999年の調査(厚生労働白書)では、80代以上で自分の歯が20本以上ある人の割合は9.9%でした。
~院長より~
最初は虫歯の治療にいらっしゃった方でも、腫れや出血などが見られ、ほぼ例外なく歯周病にもかかっています。そんなはずはない、と思われるようですが、歯を磨かせてもらって出血するのは、歯茎が炎症、つまり歯周病を起こしているからなのです。オオニシ歯科は、来院時に磨かせていただいても歯茎から出血しなくなる状態を目指しています。
①歯肉炎
最も軽い歯周病。いわゆる「歯肉炎」です。歯茎が赤く腫れて出血しやすくなります。
②歯周炎
進行してくると、「歯周炎」になります。歯を支えている組織が炎症を起こします。
③抜ける
やがて歯を支える骨も溶けて、グラグラになった歯が抜けてしまいます。
歯と歯の間は、くぼみになっていて、なかなか磨きにくく、磨き残しが多くなります。このプラーク(汚れ)をそのままにしておくと、歯周病の原因になります。プラークは、顕微鏡でのぞくと、生きたバクテリアのかたまり。1mgの中に10億もいて、汚れがひどいと1兆にもなります。
放置するとプラークは増殖し、毒素を出すため、歯茎が赤く腫れてきます。しかし初期の段階ではほとんど自覚がありません。しかし、やがてバクテリアが歯茎の内部に入り込み、歯をささえている骨を溶かし始めると、歯がグラグラしてきて、最後には抜けてしまいます。その途中で、膿や出血が見られ、口臭もひどくなります。
歯周病の症状は本当に自覚しにくく、自分では健康なコーラルピンクの歯茎だと思っていても、腫れて炎症を起こしているのが実状です。歯周病が起こると、バクテリアをやっつけるために、白血球の防衛隊が1分間に約100万個も集まってきますが、それでも10億以上もいるバクテリアには、なかなか及ばないのです。
歯周病は単に歯だけの病気ではありません。糖尿病やストレス、喫煙などが歯周病に影響することもわかってきました。
また、歯周病が原因で頭痛や微熱が起こったり、骨粗鬆症を悪化させることも知られてきました。歯周病がある人は、歯周病がない人に比べて、心臓病が約4倍以上も起こりやすくなるという報告もあるほどです。これは、口腔内の細菌が血液に入り、全身をめぐることに身体が反応するためと考えられています。
●プラークコントロール(歯の掃除)
適切なブラッシングによって、口の中のバクテリアを効果的に取り除くことです。1日1回でも、ていねいにブラッシングすれば、バクテリアは増殖できません。
●生活習慣を改善する
食べたら磨く、甘い物を食べ過ぎない、バランスよく食べる、睡眠をしっかり取って規則正しい生活をする…そういった生活習慣の改善が、歯にとっても、良い影響を及ぼします。
●定期健診でメンテナンス
歯周病は痛みがなくなったからといって、完全に元の状態に戻ることはあまり期待できません。細菌による感染症ですから、活動期と静止期を繰り返して進行します。放置すると、前より悪化することもあるのです。セルフケアはもちろん、定期的に歯科医院を訪れ、適切な治療を行って下さい。
といっても、完全に元の状態に戻ることは期待できません。「治ったかのように良くなった」というのが正しい表現です。でも、メンテナンスを続ければ、確実に歯と歯茎は丈夫になってゆきます。老後も自分の歯で、健康においしい物を食べられる、これは何よりの宝ではないでしょうか。 最初の治療が終わっても、歯周病の根っこを見守ってゆきましょう。定期健診を受けながら、毎日の歯磨きをきちんと行えば、恐くありません。
①炎症のコントロール
プラーク、歯石を取り除き、バクテリアを減らすこと
②かみ合わせのコントロール
きちんとかめるよう、歯を削ったりして調整します
③歯肉のコントロール
鍛えられた、抵抗力のある歯茎をつくります
大人はよく、食後につまようじを使って歯の間を掃除しますよね。歯肉と歯間部のブラッシングを効率よくできる「つまようじ法」は、まさにつまようじの感覚。
(※この方法を考案したのは、岡山大学歯学部の渡邊達夫教授です。)
これは、特製の歯ブラシでプラークをすみずみまで除去すると同時に、歯茎のマッサージをすることで、歯肉炎・歯周炎が改善されるというもの。特に、従来の歯ブラシでは入りにくい歯間部にも毛先が入り、歯茎を適度に刺激し、活性化して抵抗力を強める点が注目されています。
・1日1回でも、10分かけて磨きましょう。
・角度と向きを正しく。
・ほどよい力で。弱すぎず、強すぎず。
・磨き残しが多いのは奥歯の裏側、右利きの人は右の内側。
・歯科医院でのプラークコントロール(歯の掃除)と併用しましょう。
このブラッシングを始めると、歯周病の方は、徐々に歯茎の腫れが引き、今まで見えなかった部分まで歯が見えるようになります。初めてのときは出血が見られますが、歯科医院でブラッシングを受けると1週間から10日でほとんど出血しなくなり、1ヶ月もすると、歯肉の炎症がおさまり、歯茎がすっきり、ひきしまってきます。これが本来の歯茎の姿なのです。
誰もが、自分の歯で、いつまでもおいしく食べたいと願っていると思います。健康な歯を維持するための基本は、やはり正しい歯磨きでしょう。もう20年近くも前になりますが、つまようじ法に初めて出会った時、ブラシの毛先が、グッと歯と歯の間に入る、今までにない感触に新鮮な驚きを感じました。
しっかりとした歯肉の支えがあってこそ、よく噛むことができます。つまようじ法によるブラッシングは、歯肉を痛めず、歯間部の歯肉まで効率よくマッサージ効果が得られます。ぜひ、この爽快感を味わって下さい。
健康な歯茎と、歯周病にかかった歯茎、見分けられますか?
ブラッシングで改善される症状
~スタッフ一同より~
「つまようじ法」は、慣れるまで大変に思えるかもしれませんが、患者さんご自身のケアと、来院による歯磨きやクリーニングで、歯の健康(と身体の健康)を守っていただくのが目的です。何度でも、同じ質問でも、できるようになるまで、遠慮なくおたずね下さい。お手伝いさせていただきます。